脱井蛙ブログ

教職を志す地方公立大学の学生が教育含めた様々なことを発信するブログです

高校野球を考える!

 

こんにちは。

 

前回の
走れメロス』を覚えてますか?① の続編パージョン
走れメロス』を覚えてますか?②はFacebookにシェアはしていませんが
ちゃんとブログの方には投稿してあるので
お時間がある方は是非一読していただければと思います。

 

今回は
昨日より始まった第89回選抜高校野球大会に絡めて僕が考え、思ったことを述べていきます。

 

昨日の第3試合目で
智弁学園(奈良)vs熊本工(熊本)
の試合が行われ
昨年の選抜高校野球大会の覇者であり

春連覇を目指す智弁学園が9-0で勝利を収めました。

 

全国レベルになっても
このくらいの点差で試合が決まってしまうことはよくあることですし

[ちなみに今日の第2試合の

報徳学園(兵庫)vs多治見(岐阜)は21-0]
僕はこの結果にどうこう言うつもりはありません。

 

ただ
この結果に対する
メディアの反応に対し疑問を抱かざるを得ません。

 

”「被災地に勇気」誓いプレー”?

この試合に対する
僕が購読している新聞の見出しは
”「被災地に勇気」誓いプレー”
となっていました。

 

その記事の内容は
昨年4月に発生した熊本地震
熊本工の選手も少なからず影響を受け
自宅が大規模半壊と判断された選手や
野球を続けて良いのか?という
悩みや葛藤を抱いた選手がいたことを
取り上げた記事になります。

 

この記事で述べられている通り
様々な逆境に打ち克って甲子園という舞台に辿り着いたことは
とても凄いことだと思いますし
改めて「野球」というものの
素晴らしさを痛感させられます。

 

しかし
選手たちは本当に
”「被災地に勇気」誓いプレー”
をしていたのでしょうか。

 

このように書くと語弊が生まれると思うので
少し言葉を変えると


被災地に勇気を与えるためだけに
プレーしていたのでしょうか。


答えはNOだと思います。

 

恐らく彼らは
まずは勝つために
野球をしていたと僕は思います。

 

甲子園に出場することの出来るレベルの選手たち含め全国の野球部員は
それこそ野球漬けの日々を送り

「全ては日本一になる為に」

を目標に野球をやってきたことと思います。

 

まずは勝つ!
という目標があり
そのうえで
”「被災地に勇気」誓いプレー”
をしていたのではないでしょうか。

 

どうしても
この類の記事は
その辺りを履き違えているような気がしてなりません。

 

2011年3月11日に発生した
東日本大震災直後に開催された
第83回選抜高校野球大会に出場した
福島代表の聖光学院の主将の言葉を

思い出しました。

 

一言一句違わず完璧に

覚えているわけではないのですが

僕らは確かに震災で大変な目に遭った。
けれども大変な目に遭ったということはこの甲子園という場では
一旦忘れてくれませんか。
僕たちは毎日死に物狂いで練習をしてきて絶対勝つ!という目標を持ってこの甲子園にやってきました。

 

このようなことを言っていたのを

6年経った今でも覚えています。


これは

東日本大震災で大変な目に遭った」

というフィルターを通して
僕らのプレーを見ないで欲しい、

という彼らからのメッセージだったのではないでしょうか。

 

何れにしても
まずは勝つ!
ことを目標にしている高校球児に対して


”「被災地に勇気」誓いプレー”


をしたから負けても仕方ない!
というような
メディアの取り上げ方は
僕個人的には
どうかな〜という気がしています。