脱井蛙ブログ

教職を志す地方公立大学の学生が教育含めた様々なことを発信するブログです

当事者意識(衝撃の実話!!!!!)

   以前に塾で英語を教えている時にこんなことを言ってきた生徒がいました。

「あなたは音楽の教師です。(You are a music teacher.)」なんて使うことあるんですか?普段絶対言わないですよね。こんな文が出てくるの意味わかんなくてやる気でません!笑

   至極当然というか、自分も覚えがある感覚です。文法などを習う時に、あまりにも自分の生活とかけ離れていると感じることはありませんか? You are busy. なんて言われたとしても僕なら「は?」となります。今回はそんな学習における当事者意識の話です。

やる気でません!笑

  由々しき問題です。その時は笑いが混じっていたのでよかったですが、中1の彼はこの先様々なやる気でない文に対峙せざるを得ません。

   彼はやる気でない原因を普段使うことがないからと話していました。まさに You are a music teacher. に当事者意識を感じられず、こんなの習って何になるんだという気持ちでしょう。この例文で学ぶべきはbe動詞ですが、焦点というか問題になっているところがずれてしまって「英語意味わかんない意識」が先立っていってしまうのでは…と思います(国語の「和歌意味わかんない意識」もこれと同じではないでしょうか)。

   でも、教科書は僕が生徒だった頃の記憶を思い出しても、学校を舞台としたかなりのストーリー仕立てでした。ページの最初らへんにナントカ先生・ジョン・かなことかいう登場人物紹介があり、学校の1学期から3学期まで現実の時間と同じように進んで行きます。終いにはラノベやLINEスタンプにまでなっています。

https://store.line.me/stickershop/product/7773/ja

   それなのに、テキストでは You are a music teacher. 

   中1の彼に最初の話を振られた時は、「じゃあa music teacher を何に変えればいいと思う?fool とか?女の子に告白する時はbeautifulやな」とかを返してどっと笑いが湧きました。嘘です。じわじわ彼は笑ってました。

   前に記事にした「うまく話ができる先生」もこの辺の当事者意識を含めた話ができるという点があるのかなと思います。生徒をいかに引き込めるかというかに大きく作用している点だと。

   とりわけこういう質問は、ある程度勉強をできる生徒は思っていても口に出さないように個人的に思います。こんなもんだと開き直ってしまっている。むしろこういったことを疑問に感じて口に出せるような質問する力に会った時は、そんな力を尊重しないといけない気がしたりします。

当事者意識は大切

   今回は英語でしたが、以前PBLの勉強会に出た時もこの「当事者意識」については議題にあがりました。

  • 先生がいかにキャリア教育だとかPBLを重要視していても、生徒がついて来なけりゃ意味がない。   
  • 探偵ナイトスクープが最高のモデル。

などなど。僕が目指しているのは国語科教員なので、例をあげるとすれば和歌・品詞などでしょうか。

   和歌の深みも人生踏めば分かるよとか、実際に十何年くらいしか生きたことない生徒に言いつくろったで「あっそ」です。和歌なら導入のところで、現代のj-popと比較して和歌は個人の思いが込められているんだよとか、工夫していきたいなと思ってます。

   恩師みたいな、角が立つやり方はちょっとな…。

   

    なにかにつけ納得して進めていくには、当事者意識が必要なのだろう。